ある女子大教授の つぶやき

日常の生活で気がついたことを随想風に綴ってみたいと思います。
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グローバリズムの誤り

グローバリズムの誤り

1.クルーグマンはここ数年、過去の見解の誤りを率直に認めるようになっていた。ノーベル賞受賞の経済学者でありながら経済学者に手厳しいことでも知られる。2008年の金融危機後には、過去30年のマクロ経済学の多くの予測を「良くても驚くほど役に立たず、最悪の場合、明らかに有害」だったと総括した。

2.今年10月、彼は「経済学者(私も含む)はグローバル化の何を見誤ったか」と題した論説を発表。自分をはじめ主流派の経済学者は「一連の流れの非常に重要な部分を見落としていた」と自己批判した。グローバル化が「超グローバル化」に拡大し、米製造業を支えてきた中間層の崩壊に気付かなかった。

3.中国との競争で米国労働者が被る深刻な痛手を過小評価していた。彼をはじめ主流派の経済学者が歴代の政権に自由貿易をせっせと推奨したために、保護主義のポピュリスト、トランプを生んだ。今更の懺悔だが懺悔しないよりはましだ。英米日とも経済学者、経済界、官僚、政治家のカルテットにより推進。

4.彼らが反省することは、まずない。何しろ、反省し、懺悔したところで、何の得もない。このまま勝ち組として人生を終えようとするに決まっている。国民の手が届くのは政治家のみ、国民主権国家にて国民が政治を正すことは、権利というよりは義務だ。政党政治は普通選挙、国民主権が前提だ。

5.グローバリズムは共同体、家族ですらを分断し、人間を個別化していく。最終的には、民主政治に必須のナショナリズムが破壊され、政党政治が成り立たなくなる。自民党はグローバリズムを推進することで、自らの消滅を促進している。拡張するグローバル化にストップをかけなければならない。

6.企業の利益「だけ」を追求し、福祉や安全、従業員を含めて「みんなで豊かになろう」という発想が消滅した結果、全ては自己責任の世界に突入している。政府が「フリーランス」を推奨し白タク解禁の動きが始まっているため、このままでは「家族を想うとき」が「今の日本」になるのは時間の問題だ。

7.日本もイギリスも、グローバル化の「終着点」に近づいている。会社も、国家も、家族ですら、自分を守ってくれない世界だ。企業が従業員として雇用し、病など緊急時の際には、他の従業員に代わり、互いに助け合うことでサービスを維持し安全を確保する社会だった。

8.ドライバー(個人事業主)と業務委託契約し配達をさせる。ドライバーは全てが自己責任で、何があっても企業側は責任をとらない。企業は保険料を節約でき、ドライバーが休んだら罰金徴収だ。企業の利益だけを追求し、福祉や安全、従業員を含めて「みんなで豊かになろう」という発想が消滅した。

9.「家族を想うとき」(Sorry We Missded You)のケン・ローチ監督は、緊縮財政が行き着く先、「日本の未来」について、いやというほど分かりやすく教えてくれる。ローチ監督の作品は現実のイギリスが舞台だが。すでに、Uber Eatsやアマゾンフレックスという形で、日本でも始まっている。

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