ある女子大教授の つぶやき

日常の生活で気がついたことを随想風に綴ってみたいと思います。
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量子力学の解釈20
1.コペンハーゲン解釈では、観測前は確率的に存在しているけれど、観測したときに状態が定まるとする。これの解釈のしようによっては、シュレディンガーの猫問題では、生きている猫と死んでいる猫が重ね合わせの状態で存在するということを認めなければならない。
2.エヴェレット解釈(多世界解釈)では観測前も観測後も重ね合わせの状態で存在していて、観測は全ての重ね合わせの状態のうち一つしか観測できないとする。猫問題では生きている猫と死んでいる猫はずっと重ね合わせの状態にあるが、観測するのはどちらかでしかないとなる。その確率はコ解釈と一致。

3.エ解釈はコ解釈での状態(波動関数)の収縮ということを解消しようとする。コ解釈ではミクロのものは確率的存在であるとしていて、観測により確率的であることを止める(収縮)とする。どこからがそういうミクロなのかが曖昧だ。エ解釈では、収縮を考えないためそういうことを回避している。
4.生きている猫と死んだ猫の重ね合わせの状態というのはコペンハーゲン流で、観測していない状態を敢えて観測できたとしたらという想像でしかない。エヴェレット流で多くの世界が同時に存在しているというのも、観測できないものについての想像でしかない。

5.仮にそういう平行世界が存在すると考えるにしても、この世界以外の他の世界は存在確率は全て0になる。存在確率が0のものは観測できない。どちらも、数式の解釈だ。SFの世界では、人間が突如として霧のような存在になったり、平行世界と行き来できたりするとかですね。
6.ファインマン経路積分を用いることによって、よりシンプルな仮定から S方程式を導出することができる。経路積分はS方程式の正当性を数学的に証明した。経路積分はある時空間上の2点に対して、その間を結ぶありとあらゆる経路を考え、その経路に対応する重さをかけて、足し合わせる(積分する)。

7.この単に数学的な操作を「詩情溢れる言葉で表したのが多世界解釈」だ。経路積分からS方程式が導かれるので、多世界解釈から重ね合わせの原理が導かれる。重ね合わせの原理さえあれば多世界解釈はいらないと いうが、順序が逆だ。
8.量子力学で有名「量子力学が分かったと思ったら、それは量子力学を理解できていない証拠だ」。「分かった」を「実体をイメージできた」とするなら、コペンハーゲン解釈にせよ、多世界解釈にせよ、量子力学の観測問題の『解釈』では、その通りだ。

9.観測していないときの解釈といっても、高校の化学の教科書にあるような原子核の周りを電子が雲のようになって覆っているイメージイラスト程度だと問題はない。電子を確率分布計算の通りに色合いの濃淡をつけて図示しているイラストだ。

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