ある女子大教授の つぶやき

日常の生活で気がついたことを随想風に綴ってみたいと思います。
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満州からの生還1941-46:文庫本による歴史物語(3)
 現在60歳以下の人は第二次大戦後の生まれだから、もう直接的には日本がアメリカ合衆国と戦争していたことや爆撃のことなどは知らない世代になっています。私は幼い頃のことですがB29爆撃機の姿や爆撃の跡などの微かな記憶が残っている世代です。 
 
 昭和6年の柳条湖でのマッチポンプ以降、満州国建設のため、夢にあふれた人、国内で夢に敗れた人、一旗挙げようと思った人、国内で仕事の無くなった人など多くの日本人が時の政府の後援もあって、満州へ渡りました。昭和20年8月15日の敗戦を境にしてそれらの人々の運命が一転しました。日本への帰国のための惨禍が次の作品に記録文学として残されております。

1.
宮尾登美子「朱夏」新潮文庫:開拓団の教師として赴任
2.
なかにし礼「赤い月」上下、新潮文庫:映画化、TV化
3.
藤原てい「流れる星は生きている」中公文庫:小説家、新田次郎の妻、新田次郎は気象庁の技官として新京へ赴任
4.
藤原正彦「祖国とは国語」新潮文庫:藤原ていの次男、数学者、満州再訪問
5.安倍公房:「終りし道の標べに」、「けものたちは故郷をめざす」

 敗戦の日、私は父親の関係奉天(瀋陽)の満鉄の社宅にいました。よく聞こえないラジオでしたが、何か幼いながらも大変なことがおきているような感じで天皇の言葉を聞いたように記憶に残っています。
 上記の記録文学にあるような悲惨な体験をしているわけではないが、多くの満州にいた人々は日本の陸軍に捨てられて、この世とは思われない地獄を経てきているのです。だから首相の言うように現在の平和と繁栄が戦争でなくなった人々のお陰という言葉が空虚に聞こえます。
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コメント有難うございます。誰でもこうして自由に情報を発信できる世の中を利用しようではありませんか。
| ゴロー | 2006/09/01 11:24 AM |
私も昭和19年生まれ。
戦争で負けた。
敗戦記念日だ。降伏記念日だ。国辱記念日だ。
私はそう思う。本当に国を民族を思う者が居なくなった。
金への執着、地位への執着。空しい事が解らないのです。
戦争はいけません、しかし敗戦もいけません。自立できるだけの国力があるにもかかわらずペコペコしているようでは独立国とは言えない。日本から消えたものとは「毅然」と「男気」だと思います。 海外生活をして痛感しました。そもそも親がアホになっている。甘やかす事で子供を駄目にしている。権利ばかりの小僧、小娘が闊歩する時代に早く区切りをつけねば。そう思うのですが、人は「古い」とか「右翼的」とか批判がいっぱい。それでも私は「違う」と言い続ける。しんどいけれど、言わねば。
| TH | 2006/09/01 10:06 AM |
中島さん、コメント有難うございます。8月15日の「終戦記念日」ではなくて、日本にとっては「降伏記念日」なのです。降伏(surrender)という事実をはっきりと認識することからすべてがはじまると思います。
| ゴロー | 2006/08/12 11:39 AM |
私も昭和19年生まれですから終戦時の記憶は有りませんが直後の生活や、未だ生々しい戦争の傷跡の記憶は幾つも脳裏に焼き付いています。小学校での教師にも予科練上がりが沢山居ました。

最近折々考えます。日本は本当に戦争で学んだ事を肝に銘じてその後の生活や国の存続に反映させているのだろうかと。

どうも戦争で腑抜けになって、国民への教育も含めて一向に地に足の着いた思想や行動の育成がされていない様に思えてなりません。

誰でも取っ組み合いの大喧嘩をして徹底的に叩きのめされたら、そこから学んだ結果を基礎に今後の自立をどうするかを熟慮し行動すると思います。大敗した相手の腰巾着に成り果てて何時までもその相手を頼りに生きて行くなど情けなくなるのは私だけでは無いと思います。
| 中島茂忠 | 2006/08/11 9:33 PM |
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