13.時計算
例1.次の問いに答えよ。
(1)4時と5時の間で、長針と短針が重なる時刻を求めよ。
解説:長針は1時間に360°動くから、1分間では360°÷60=6°動く。短針は1時間に360°÷12=30°動くから、1分間では、30°÷60=0.5°動く。1分間での動きの差は、6°−0.5°=5.5°となる。4時ちょうどの時の長針と短針の開きは、長針は1時間に30°動くから、4時には30°×4=120°となる。120°の開きが1分間に5.5°縮まるから、開きがゼロになるまでの時間は、
120÷5.5=240÷11=21と9/11(分)。
(2)時計の針が10時40分をさしたとき、長針と短針がつくる角度のうち、小さい方の角度を求めよ。
解説:10時の時に、短針と長針の小さい方の角度は60°だから、大きい方の角度は
360−60=300となる。1分間に長針が短針に追いつく角度は5.5°だから、40分では、5.5×40=220となる。300−220=80となる。答えは80°。
例2.時計の針が7時48分をさしている。長針と短針の間の小さい方の角の大きさを求めよ。
解説:ちょうど7時のときには、短針は1時間に30°進むから、12時から数えると、7時間では210°進んでいる。48分で長針は、6×48=288(°)進む。
短針は、0.5×48=24(°)進むから、短針の位置は、210+24=234(°)となる。長針と短針の角度は288−234=54(°)となる。
例3.次の時刻のとき、長針と短針乃なす角度で、小さい方を求めよ。
(1)12時43分
解説:長針と短針の重なった12時から始まり、43分で、長針は進行方向に、6°×43=258°動く。短針は0.5°×43=21.5°だから、進行方向にできた角度はその差で、258°−21.5°=236.5°となる。小さい方の角度は、360°−236.5°
=123.5°となる。
(2)2時16分
解説:短針は12時から数えると、30°×2+0.5°×16=68°に対して、長針は6°×16=96°となる。その差は96°−68°=28°となる。
(3)9時38分
解説:短針は12時から数えると、30°×9+0.5°×38=289°に対して、長針は6°×38=228°となる。その差は289°−228°=61°となる。
例4.9時と10時の間で、両針が重なる時刻を求めよ。答えは秒の単位までだす。
解説:出発点は、9時だから、長針は12、短針は9のところである。長針は12から9のところまで、短針よりも、余分に進まなければならない。その角度は、30°×9=270°となる。長針が短針よりも1分間で余分に進める角度は、6°−0.5°=5.5°だから、長針が短針に追いつくまでの時間は、270°÷5.5°=2700÷55=540÷11
=49と1/11(分)となる。1/11(分)は、60×1/11=60/11=5と5/11(秒)となるから、答えは、9時49分5と5/11(秒)。
例5.次の問いに答えよ。
(1)4時と5時の間で、両針が60度の角度をつくる時間を求めよ。
解説:1回目は、長針が12の位置から動いて、短針の手前60度の位置に来た時の時刻出、2回目は、短針を追い越して60度先に来た時刻である。4時ちょうどのとき、長針と短針のなす角度は30°×4=120°で、長針が短針よりも余分に進まなければならない角度は120から60を引いた60度になる。求める時間は、60÷5.5=600/55=120/11(分)だから、求める時刻は、4時10と10/11分。2回目は、長針が短針よりも進まなければならない角度は、120+60=180(度)だから、180÷5.5=1800/55=360/11(分)となり、求める時刻は4時32と8/11分。
(2)4時と5時の間で、文字盤の4を挟んで等しい角度になる時間を求めよ。
解説:4時までに短針は、12の位置から30°×4=120°動いた。4を挟んで短針が動いた角度と反対側の同じ角度のところに長針が来ている時間を求める。長針と短針の動いた角度の和は120°で、1分間に長針と短針の動いた角度の和は、6°+0.5°=6.5°だから、求める時間は120°÷6.5°=1200/65=240/13(分)となり、これは、18と6/13(分)となる。4時18と6/13(分)。
例6.1時間で6分の割合で遅れる時計Aと、1時間に6分の割合で進む時計Bがある。両方の時計を正しい1時の時報に合わせる。時報に合わせてから時計Aの長針と短針の間の角度が初めて90°になるとき、時計Bは何時何分何秒をさしているか(開成中、偏差値73)。
解説:時計Aと時計Bの針の進む速さの比は (60−6):(60+6)=54:66
短針と長針の間の角が90度になるには時計Aはまず長針が短針に30度追いつき、
長針が短針から90度離れる必要がある。つまり、30+90=120度だけ長針が短針に対して進めばよい。時計Aが120度進むあいだに、時計Bは120×66/54=440/3度進む。長針と短針の回る速さの差は6−0.5=5.5度だから、440/3÷5.5=26と2/3 → 26分40秒となる。
答えは、1時26分40秒となる。