ある女子大教授の つぶやき

日常の生活で気がついたことを随想風に綴ってみたいと思います。
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高校の核物理の復習
 

高校物理の復習

  何だか空気中をセシウムだとかヨウ素の放射性物質が微量ではあるが飛び交っているみたいだ。何も知らずに、ただ危ないとか安全だと言うよりは、少しは高校の物理や化学の勉強を思い出してみたい。ウラン235に中性子をあてると、原子核が分裂して放射性の元素に分裂する事を始めて論文として発表した人は、リーゼ・マイトナー氏である。1939年に雑誌ネイチャーに掲載された。それから6年後の1945年には、原子爆弾が炸裂した。アメリカでは彼女は原爆の母と呼ばれているが、彼女は生涯「私は原爆を作ったのではない」と否定していたと言う。以下、箇条書きで核分裂の要点をまとめてみた。

  

  

1.原子番号=原子核の中の陽子の数、水素が1番で、鉄26番、ウランは92番となる。周期律表を見る事。

2.ウラン:原子番号92=陽子の数が92と言う意味だ。

3.自然界にはU235U238の二つの同位元素がある。陽子の数と中性子の数を足した数を質量数というから、235から92を引くと143となり、これが中性子の数である。238の方は146となる。

4.その存在比は、0.7%と99.3%だから、殆どは安定なU238だ。

5.U235に中性子をあてると核分裂fissionを起こすが、U238は起こさない。

6.核エネルギーの利用には、U235の量を増やす、すなわち濃縮しなければならない。

7.戦争中、理化学研究所では、濃縮技術ができなかったから、原爆はできなかった。

8.原発ではU235を3%にまですれば、燃料として利用できるが、原爆では90%以上の濃度にしなければならない。

9.U235U238の質量の差を利用して、遠心分離機などで濃縮する。

10.高濃度U235を閉じ込め、その原子核に中性子をあてると、核は分裂して、セシウムやヨウ素などになり、大きなエネルギー、放射線、中性子を放出する。これが原子爆弾だ。原発は低濃度U235を使い、核分裂を制御しながら熱を利用する。

11.放出された中性子が、更に他のU235の核にあたり、連鎖的に反応が生じる。連鎖反応が起こり続けることを臨界という。福島では核分裂は休止状態であるが、臨界になる可能性はゼロではない。

12.休止状態と言うのは、地震で直ぐに制御棒が下りて、この棒が中性子を吸収している状態をいう。これを核分裂は休止状態にあるという。

13.原発では、核分裂を制御しながらゆっくり進める。飛び出した中性子はU238にも当り、そうして原子番号94のプルトニウムが生成する。原爆では、連鎖反応が瞬間的に行われて巨大なエネルギーが放出される。

14.現在、北朝鮮が使っている遠心分離機は殆ど日本製と推定される。

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