スパコン
次世代スーパーコンピューター「京(けい)」の組み立てが、神戸市の理研施設内で始まった。来秋の稼働時には計算速度で世界トップとなる見込みだが、その座は瞬間的なものだろう。10年前にはトップだった日本だったが、近年、スパコンは国力そのものを表すから、米国と中国は開発に必死になっているからだ。最新のスパコン性能ランキングでは、トップ10のうち8機種を米国勢が占める。その中で中国勢の躍進が目覚ましく、専業メーカー「曙光」のスパコンが初登場で2位に付けたほか、7位にも中国製品が入った。
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富士通と理化学研究所との共同開発であるが、稼働時に「世界トップの性能」となり、計算速度は、現在の最速機種の5倍超に当たる1秒間に1京回(1京は1兆の1万倍)の実現を目標としている。費用は施設なども含め1000億円である。
ゲリラ豪雨のように短時間で変化する気象状況の予測や、最先端となる半導体材料や安価なバイオ燃料の開発、新薬の開発、ミサイルの軌道計算など幅広い分野で活用される計画である。理研は「日本の科学技術や産業の底上げにつながる」としているが、これまでに、どのような成果が出ているのか公表すべきである。そうしないから「どうしてトップを目指すのか」という疑問が出てくる。
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