悪魔の証明
1.悪魔の証明(英語:devil's proof)とは、中世ヨーロッパの法学者によるローマ法解釈において、所有権帰属の証明の困難性を比喩的に表現した言葉である。「起きないこと」や「存在しないこと」を証明することは困難で、「ある(存在する、起きる)」ことを証明するには一例を挙げれば良いだけだからだ。
2.「ない(存在しない、起きない)」ことを証明するためには、世の中の森羅万象を調べ尽くさなければならず、それは不可能に近い。議論の一般的ルールで、「ある」と主張した者が、それを先に証明しなければならないという暗黙の了解がある。
3.「先に『ない』ことを証明せよ、さもなくば『ある』のだ」と主張する詭弁を「悪魔の証明」と呼ぶ。具体的な例「霊が存在しないという証拠は無い。故に霊は存在する」「宇宙人が存在しないという証拠は無い。故に宇宙人は存在する」「超能力が存在しないという証拠は無い。故に超能力は存在する」。
4.「神が存在しないという証拠は無い。故に神は存在する」「占いが当たらないという証拠は無い。故に占いは当たる」⇒確実に言えることは、『Aが存在しないという証拠は無い。ゆえに、Aは存在するかもしれないし、存在しないかもしれない。』ということだけだ。
5.首相は「渡していないのは証明しようがない。いわば悪魔の証明だ。籠池氏らが出したものが検証されるべきだ」と指摘。「『ある』と言っている人が証明しないといけない」として、「100万円を寄付したこと」の立証責任は籠池氏側にあるという考えを示した。